北のフィールドノート

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2007年 11月 01日

いま、本をつくっています。

11月14日には刷り上がります。下北半島「自然観察ノート」というものです。
いま、本をつくっています。_e0039759_23111445.jpg

天野光、大八木昭、木下哲夫の三人が著者になっています。
天野光は原子物理専門の博士で、宮崎学写真塾の塾生です。木下哲夫はツキノワグマの写真「命のいとなみ」東奥日報社刊などを出している下北出身者です。フリーカメラマンという部類の人間です。自然学校エコーロッジというNPOでつくりました。本の紹介文を書いたので載せてみます。

『青森県の下北半島にこんな生きものがいるのです。
見たことのない生物がかなりあるはずです。
すごい生き方をしていると、思わずうなる生態写真があります。
雪まみれのカモシカ、キツネを狩るクマタカ、晩秋のイワナの雌雄、巣穴から出てきた子グマに手をかじられながらの撮影、ミジンコの群れの中を泳ぐキタホウネンエビ、日本中探しても今はほとんど見つからない絶滅寸前のカワネジガイ、ヒダリマキモノアラガイ、恐山の酸性水にすむ水生昆虫キタガミトビケラとウグイとカンムリカイツブリ、断崖でカモメを襲うハヤブサ、ケンカをするハエ、キスをする虫、海峡を渡るチョウ 、湖でねむりにつくルリイトトンボ、いろいろな陸産貝類カタツムリ、その他、鳥もケモノもミズグモもトビムシもカニムシも・・・・・。

 すこしでも青森県の自然や生きものに関心のある人にはぜひ見てほしいと思います。
この本を手にしたあなたは、気がつかなかった、生き生きとした野生の姿をあらためてここに見ることでしょう。そしてこの本からのメッセージを受けとめてほしいのです。
下北半島「自然観察ノート」をもって、さあ、野へ山へ湖へ生きもの観察に出かけ、そして未来を考えましょう。』

というものですが、本をつくるということは楽しいです。

木下さんの写真はナショナルジオグラフィック日本語版の最初のほうのにワンカットずつ何度か載ったりしています。カモシカ、アナグマなどが。昔アニマという雑誌に川内川のオオワシを載せていました。ニホンカモシカの写真なら彼の右に出る者はいないでしょう。
ちょっと考えてみてください。ツキノワグマの母熊は冬ごもり中に出産して、体力を消耗してるだろうから無駄な動きはしないだろうと、巣穴のすぐそばに近づいて、母子いっしょの写真を写す人なんですよ。そうしているうちに、子グマが外に出てきて探検するのだと。そして木下さんの指をなめて、歯茎であんぐと囓ったりするのだと。痛いけど目の前に母熊がいるので大声は出せないでううーっとこらえるだけってな人。全く常人じゃない。
キャノンEOSに蛍石サンニッパのレンズがお気に入りみたいです。落ち葉の沈む川に二匹のイワナが寄り添っている写真はこれで写したのだと。これは参ります。今はデジタルに変えました。
天野さんは宮崎学氏のところに塾生になるくらいの熱心さ。下北には断崖にハヤブサが巣をつくるのですが、木下さんのガイドでいい写真をものにしています。いいなニコンのデジタルとスコープ。写真歴はわれわれよりは浅いけど恐ろしや。
私は写真歴だけ年数だけは木下さんよりも長い。。アニマに「恐山のウグイ」で載ったりはしましたが。私は記録としての写真から入ったので方向が逆かな。生物が先にあって、さらに記録として写真やビデオがある。もちろん、いい写真が撮れればいいのにと思いつつ。でもこのスタンスでいきたい。私のはオリンパスのズイコー80マクロをペンタックス645につけて撮したのがお気に入り。あとはオリンパスOM4にズイコーレンズをいろいろ、とっつけて手作り水中ハウジングで虫など撮したりしてます。今回の本の写真は大半はポジフィルムです。海野和男氏が雑誌に80マクロとペンタックス645を取り付けるのを書いてくれたので、まね(こちらは旋盤加工頼んで)したのですが本当にこのレンズはいいですよ。今はデジタルのオリンパスE-1、とE-330にいろいろ取り付けて撮しています。

by snowmelt | 2007-11-01 00:29 | Comments(1)
Commented at 2007-11-22 10:46 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


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