2016年 08月 13日
間違いは許せる 下北自然学巣 大八木 昭 下北ジオパーク構想ガイドブックについて、間違いは許せる。 補記9 ジオパークというなら普通に考えれば、地学的に関することは専門家が執筆していれば間違いはないであろう。 ただ、やはりチェックは必要だろう。たとえば地学の専門家が執筆したp50の縫道石山の項では 『今日の本州ではここだけに生き残っているオオウラヒダイワタケなどの珍しい地衣類は、国の天然記念物に指定されている。』とある。 誰かがこのガイドブックをみて、天然記念物は『オオウラヒダイワタケなどの珍しい地衣類』と思い、それ以外のたとえばミネヤナギやミヤマザクラ、イワキンバイを採って帰った場合、その人の行為はどうなるか。 本当の天然記念物として指定されているのはそれらをも、その他も含む、『特殊植物群落』であり、地衣類のみではないのだが。 ガイドブックはこの場合どういう意味をもつか。信じていいのか。やはりチェックして直すべきだと思うのだ。 ガイドブックを早く出せと言われて、調べる時間はなかったのでしょう。 かつて平成26年度にむつ市長 宮下順一郎(故)さんが下北ジオパーク申請のプレゼンテーションをなさった記録がYouTubeに載っていた。ここにはちゃんと『縫道石山の特殊植物群落』が国の天然記念物に指定とかかれています。 2年も経たずに、こういう内容がぬけたことは少し以前から携わっていた人を入れればチェックされたことだと思いますが。 御尊父が宇曽利湖には特殊な細胞をもつウグイが生息とプレゼンされていたのに、現市長さんの下北の自慢話は『宇曽利山湖は透明度が高い(実際は数メートル)』(ジオパークは難しい・・・・か?~下北に生きる意義と自然資源の価値を~)、に変わってしまっています。2年も経たないのにですよ。こういう内容が変わったことは少し以前からジオパークに携わっていた人を入れればチェックされたことだと思いますが、人員不足のうえ、ガイドブックを早く出せと言われて、調べる時間はなかったのでしょう。 ガイドブックに校正作業がなされたとは、まだ聞いたことがことがない。 そうこうしているうちに今日8月10日のNHKニュースに下北ジオパーク構想の現地審査が行われたと伝えられています。尻屋と恐山でのガイドさんの説明があったようです。 私が取り上げているのは、前にも書いたが公共団体が作る、むつ市が作る、ガイドブックに今の時点で間違いは極力少なく、若い人、子供達に間違いを教えないようにと思うという事であって、 下北ジオパーク構想そのものについては何もいうことはありません。 恐山のガイドさんは、ガイドブックにある『恐山温泉は無料、ただし別途入山料が必要』と説明しただろうか。---恐山温泉なんて名称はないのでしょう。 ジオパークは難しい・・・・か? ∼下北に生きる意義と自然資源の価値を再発見∼での、市長さんの自慢話のひとつ『湖は酸性で透明度が高い』はいいのだろうか。 ---透明度6-7㍍を透明度が高いというのは常識的にあっていますか。 3人の審査官は何の疑問もなく納得して帰っただろうね。下北のことなど知らないはず。 こういう風にして世の中は動いていくのだろう。 子どもに、サンタクロースはいるんだよ、ということは許すが、 公共ガイドブックでも大目に見よう許すなのか、なあなあなのか、間違いが極力少ないことをめざす記述はほんとはアホくさいのか。 ガイドブックは正しくあってほしい。それを使う人の身になれ。それが大事だろうと思うのですがね。 補記10 下北ジオパーク構想ガイドブックについてガイドブックは正しくあってほしい。それを使う人の身になれ。それが大事だろうと思うのだ。 と書いたけれど、それを利用する人、使う人はすこし考えとちがうのかもしれない。 『科学者は常に真理をありのまま語るべきだ---リチャード・ファインマン』というのを前に載せたがこれは、科学者のあるべき姿で、そうでない人には当てはまらないという事実を忘れていました。 下北ジオパークガイドブックをどういう人に利用してもらいたいか考えるとき観光集客目的ということが第1だろう。新しい集客をめざすなら、中国人など外国人にきてもらいたいのだろう。そうなった場合内容は二の次になってしまうだろう。日本語だけなら足りないだろうし、中国語、英語などおいおいとりいれなければならないだろう。そういうときにはブックではなくリーフレットなどになるだろうから、内容もピックアップされたものになるだろうから、新たに考えればいいことだ。 そして、観光集客目的となれば、相手は一般人と見なすわけだ。いい景色はどこか、うまい食べ物はあるか、お土産品はあるかなどが目的だろうから、すべて真理をありのままに語るひつようのない人たちがほとんどだろう。 下北ジオパーク構想ガイドブックの間違いやウソは許せるという姿勢になってしまっちゃった。いいのかな、これで 、下北ジオパーク構想推進協議会の考えは。 しかし、むつ市の小中高校生への出前講座やガイドブックは極力、今の時点での間違いは許されざるものだと云いたいが。 ガイドブックを早く作れと、時間をせかされて大変だったでしょう。時間があれば、調べることもできたのにと同情してはおきますが。
by snowmelt
| 2016-08-13 14:11
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