北のフィールドノート

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2015年 07月 21日

クロモジの文字はカビか?

先日、青森自然誌研究会の野外懇談会で野辺地町の烏帽子岳へ行ってきた。

道すがら弘前大学植物病理学教室 名誉教授の原田先生からとても楽しいことを教えてもらった。

ここらの山ではクロモジの変種と云われるオオバクロモジというのが沢山あるけれど、

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今までは、黒いところを文字にみたててクロモジというとか

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折ってみればいい香り、よくみれば和菓子についてくる高級そうな削った太尖った爪楊枝の材料だとか、イワナの串焼きにはクロモジの枝を串にすれば良いとかぐらいであったが

原田先生はさらに一歩 楽しさに踏み込んだことを教えてくださった。

クロモジのクロっぽいのはカビの一種だと東北大学理学部生物学科の初代教授ハンス・モーリッシュは証明したんだ。

この表面はワックスでそこを好きなカビ菌が文字様に増殖すると

モーリッシュは蜜蝋を培地にして培養したそうなと

いま、WEBで弘前大学応用微生物学研究室公式ブログにそういうことが書いてあることがわかった。

クロモジの爪楊枝をみてこれはカビだと気がつくのはすごいね

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クロモジでは「Chaetophoma様の糸状菌がクロモジのクチクラを栄養にして増えます。」と書いてある。

培養したChaetophoma様の糸状菌らしきものの写真がでているが

原田先生はクロモジの表面をカミソリで薄く切って600倍くらいで見れば見えるよとおっしゃっていた。


さっそくカミソリでうすく削って顕微鏡でみてみた。

ところが、黒すぎるところはてんでわからない。胞子嚢の仕切り??
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いわゆる文字でない緑の表皮のほうにオオバクロモジの植物体とは異なる糸状のものが見えた
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さらに黒から離れたところには絡み合っていないのも見えた
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オオバクロモジのこれらがクロモジのChaetophoma様の糸状菌なのかどうかはわからないが

なんと云ってもクロモジの文字がカビ菌の一種だったとは自然を見る目の奥行きの深さは無限だと感じる

と同時に楽しいことだった。


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by snowmelt | 2015-07-21 23:27 | 菌類 | Comments(0)


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