北のフィールドノート

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2013年 12月 18日

カタツムリの右巻きと左巻き その7

カタツムリとヘビの関係が進化競争 ・批判                下北自然学巣 大八木 昭

今朝・コーヒーを飲みながら、すこし積もった雪の上のカモシカの足跡を見ていたら、

また、活発なあの子がやってきた。

『先生、カタツムリってヘビで進化するんですって』

あー、そうらしいね。

『先生もそう考えているのー』

いや、そうではない。

『じゃあ、そうらしいっていうのはどうして?』

インターネットで「カタツムリ 右巻き 左巻き」って検索してみなさい。

ネコもしゃくしも右利きのへび、ヘビが進化させただろ。

みんなが、そう思っているってことで、そうらしいといったのさ。

『じゃあ先生がそうではない、というのはどういうこと』

しつこいやつだなあ、君は。そこがいいんだけどな。

人間しつこくなきゃいかん。

では先生から質問しよう。

そもそもなんだね、カタツムリとヘビの関係って?

『先生知らないんだ。アホみたい。信州大学だか東北大学だかのホームページにあるんだよ。それに「右利きのヘビ仮説」という本まででているんだよ。書評もほとんどすごい、おもしろいーってあるんだよ、先生買っていないの?』

うん、面白そうなら買うけど、ニュースと書評をみただけで、買う値はないなと思ったからね。

『先生へっそ、まがりー』

そうだ、俺はへそ曲がりなのよ、へそが左巻きなのよ。

『??』

『ホームページ、見せますか、信州大学理学部生物科学科理学部浅見崇比呂准教授の論文「カタツムリとヘビの進化競争」がNature Communicationに掲載されました・・・・先生すごいよNatureだよ』

そこに、分布についてなにか書いてあるかい。

-----世界中の左巻種を含むグループと右巻種を含むグループを数えたところ、セダカヘビの分布域では頻繁に、右巻から左巻に進化していることがわかりました。この進化史が正しいことは、分子系統解析の結果からも支持されました。----

『・・・・・世界中を調べて・・・・・、セダカヘビの分布域では頻繁に・・進化・・・です』

地域って、どのくらい、北海道くらい?青森県くらい?

『わっかりませーん』

わからなくていいや。

じゃあ、狭い地域例えば東京ドームぐらい、実際行ったことはないけど、それくらいの中に右巻きと左巻きの分布はかさなっているの、重ならないの?

『わっかりませーん、でも写真があるわ、タクミマレイマイマイの右巻きと左巻きがいっしょに写っているから一緒にすんでいるんじゃないですか』

そういうところで判断するのはキケンだよ。この記事はご本人が書いたのではないのだし、

いいか、こういう記事はご本人の真意がちゃんと伝わっているかどうかを考えなきゃいかんのだぞ

その記事がいっていることはなんなのだい。浅見教授の論文そのものでなくてだよ。

『はーい、こう書いてあります。記事は』

・・・・・カタツムリの左右を反転する遺伝子が生殖的隔離をもたらす種分化遺伝子であることは、浅見准教授らの先行研究でわかっていましたが、本研究により、世界で初めて、天敵の進化に対抗する共進化と種分化が、単一遺伝子で同時に達成されていることがわかりました。

『なんのことかわかりませーん』

こまったモンだ、考えろ。

『はい、「天敵の進化に対する共進化」ですから、右巻きと左巻きのマイマイがいる、右巻きのマイマイを好んで食べるヘビがいる。その結果右巻きが減る。残るのは左巻きです。つまりヘビのおかげさまで左巻きが進化したというのではありま・せ・ん・か????』

もう一度さいごのところ。

『・・・・・・・・・・・・いや、ヘビのおかげさまで左巻きが進化しつつある、現在進行形でありまーす』

おまえはそう解釈するのか。じゃあその先どうなる。

『食う右巻きのえさが見当たらなくなるので、カタツムリ食のそのヘビは今度は左巻きのマイマイを食うように進化すると・・・・おも・い・・・ま・・す?せん?ん??』

『すです。共進化なのだから』

おう今度はヘビの進化だな。じゃあ、どちらが先なのよ。ニワトリとニワトリの卵のどちらが先かの問題ではないぞ。マイマイの進化とヘビの進化はどちらが先かなのだぞ。答えて見ろ。

『先生こわーい、いじめないで』

『わっかりました、先生、書いてあります。浅見教授らの先行研究ってのがあります。これは日本のカタツムリのミトコンDNAの研究で、マレイマイマイたちとはちがうかもしれませんが右巻きから左巻きがでて又右巻きがでてたりしてます。』

じゃあ右巻きのカタツムリがいた、右ききヘビが食ったので左巻きが残るのではないかというその進化の最初の段階だというんだな。

日本産のものでたとえれば、右巻きがいた、右利きヘビかなにかが右巻きを減らしたから、左巻きが残った。

今度は左利きヘビか何かがでて左巻きを減らしつつあるというのだな。

『そ・そ・そ・そーだと思います』

そうならば、マレイマイマイのところではまだ左巻きが大半ではないから、左利きヘビには進化していないのだな。あるいは右巻き食いをやめて和食に変えて生き延びようとするのだな。

おー、これはスゴイヘビの進化じゃ、蛇、蛇。

『先生、それじゃ共進化じゃありません。マレイマイマイの場所では左巻食いがきっとでてくるのでありまーす』

そうじゃそうじゃそうなるのじや共進化だもの。

おまえよー。マイマイは右巻きから、左巻きに進化した、最初はどこにあるのー。さあ、示せ。

『おどおど、んーと』

ヘビの前か後かどっちだ。

『どっちかと言えば、ヘビ以前の問題であります』

キレるよ「問題」じゃない。ヘビ以前ですだろが。

左巻きが残るでしょうというのは譲っても、ヘビ以前に右から左になったのはマイマイにその罪みがあるじゃないかい。
将来に増えのこるであろう左巻きだけを進化したと言うのかえ。

ヘビ以前にでた左巻きは進化とはいわないのかえーーー。

『・・・・・・・』

つまりヘビがいなくとも左巻きは右巻きから進化したのよ。

『じゃあ、ヘビはなんなんですか』

そったらこと知らん、適応ぐらいにしておいたら。

『ヘビは右利きが左利きに進化するとはいわないんですか』

そりゃ言わん、おまえの彼は左利きじゃな。おまえの彼は別種か。おまえの彼は進化したヒトか。

『ということは、みんなどう思っているのですか、共進化って、マイマイだけの問題じゃないですか。

ヘビは進化の問題でないのですから』

あとは考えろ。

だから、ヘビは自然選択の役者にみえるが、その役者がいなくともマイマイは一人舞台で衣装替えして別種にまでなったということさ。

『先生、いいんですかそんなこと言って、相手は大学の修士や博士の先生ですよ、先生なんか学士のみじゃないですか』

おまえ、人間学歴か?勉強に学歴が絶対に必要か。そうじゃないだろー。

まだ言いたらんけど今日はこれくらいで帰れや

という夢を、カモシカの足跡を目でおいながらみてしまいました。白日夢。

『もどってきましたー、これ題名がおかしいですね、「進化競争」ですよ。「右巻きカタツムリだけを食べるように進化したヘビに対抗し」ですよ。ヘビも進化にしてますね。』

それみろ、おまえの彼は左利きのチンパンジーか。

ヘビは進化などしていないじゃろ。教授様が左利きになることを進化というとはおもえんから、

これは、信州大学のホームページ作成者のおおまちがいということさ。

世の中はよーく真偽をたしかめなきゃね。

『はい、先生、またかお見に来るねー』

by snowmelt | 2013-12-18 13:01 | 陸産淡水産貝類 | Comments(0)


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