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2013年 12月 07日
アオモリマイマイ と ヒダリマキマイマイの分布を考える 大八木 昭 アオモリマイマイ(右巻き) は ヒダリマキマイマイ(左巻き) 分岐した時点での両種で異なるところは正像と鏡像という関係だけである。 この両種の分布はどうなっているのか。 秋田県での両種の分布図があった。(秋田県の陸貝 川口洋治 1976年 秋田自然史研究会)である。 かなり古いといえば古いがこれは貴重なものと思える。 ![]() 次は、ヒダリマキマイマイ(1976年)の分布略図である ![]() 次はアオモリマイマイの(1976年)分布略図である。 ![]() 随分偏っていると思われる。秋田県南部しか調べていないのかと錯覚するが、他の陸貝については秋田北部も東部も分布図にのっているので、この時点ではこうだったのだろう。 2000年に川口氏は秋田県の陸産貝類 (秋田県環境と文化のむら協会)を出されている。 その時のものは ヒダリマキマイマイもアオモリマイマイも極めて広範囲にいたことになっている。 次の図がヒダリマキマイマイの分布図(2000年)である。 ![]() 次がアオモリマイマイの分布図(2000年)である。 ![]() 2000年版のものでの大きな変化と思われるのは分布図を作るに当たって根拠となった資料が挙げられている点である。秋田自然史研究会の会員の人たちの記録も追加されて分布図が作られたようてある。 これらの分布図を見て、読者は何を考えるであろうか。 1976年の分布図は私の論理に合致するが、 2000年の分布図は私の論理では解けないのである。 というより、こういうこと(2000年の分布図)はあり得ないのではとの考えてしまうのである。 前掲の「カタツムリの右巻きと左巻きその1 から その3」までの知識と「高校生物」ぐらいの常識で考えれば、2000年のは、どうも合点がいかないと思いませんか。 これはクイズですね。 まず1976年の分布図と2000年の分布図をならべてみて、違いはどこでしょうのパズルです。 ほぼ中学一年生ぐらいでもわかるものです。 そうです、それなんです。 それがなぜ おかしい と考えるのかは少し考えると感じてきます。 そのときに余計な知識はあまりよろしくないかと思います。 例えばイワサキセダカヘビみたいなどっち巻きのカタツムリを食うやつが進化を決めるみたいな、 あるいはここのマイマイカブリは絶対にどっち巻きを食べないとかいうようなのは後に考えればいいことです。 違いがおかしい、かどうなのか 1,それがなぜなのかを自分で考えた論理に照らし合わせてみるのがひとつです。 2,もう一つは分布図を作る過程で間違ったかどうか、その原因までを考えることです。 3,もう一つはこれが真実ならどうしてこういう分布になるのかの新たな論理を考えることになります。 答えは導き出せるでしょうか。 私の結論は 1は合致しないという結論です。 3は一つぐらいはありうるしその理由を考えられますが、でも、9割方、あり得ないだろうという結論です。 3の答えを探すときには知識と経験が必要になります。 ここで青森県の例を私の経験から示します。 ヒダリキマイマイとアオモリマイマイの分布拡大には標高400メートルのところを越えては分布していないということです。 2の答えがむずかしい事です。 文字で書いてもわからないという中学生に次で考えましょう。 この図は2000年のアオモリマイマイの分布図に重ねて、ヒダリマキマイマイの塗りつぶし部分を黄緑丸で示したものです。 ![]() 違いはどこですかと見たとき、1976年のではアオモリマイマイとヒダリマキマイマイの分布は重なっていないのに、2000年では重なるところが随分あるでしょう。 これをどう説明したら良いのでしょう。 ①1976年の時点ではヒダリマキマイマイがいたのだけれど見つからなかったのか、 ②1976年から2000年になるまでの最長23年間の間にヒダリマキマイマイが出現したのか ③2000年のヒダリマキマイマイはほとんど成貝の死殻で、生きていたのは数個でそれも成貝であったのか ④2000年に分布の増えたと記されたところのヒダリマキマイマイは本当は違ったのか、本当だったけれども 分布図を入力されるときに入力ミスをしたのか。 ということを私は考えてしまいます。 ②はミトコンドリアDNAの見解から論外でしょう。 ③はこのとおりだったら、あり得ないことはないと思うのですが場所が多すぎて信じられない。 ①は疑問です。1976年の川口、西村両氏採集確認眼の能力がなぜ見落としたのか。 ④は前述したように >2000年版のものでの大きな変化と思われるのは分布図を作るに当たって根拠となった資料が挙げられている点である。秋田自然史研究会の会員の人たちの記録も追加されて分布図が作られたようてある。 こういうことがあるのです。 私は、信じてもいいかどうかの判断は慎重にしたほうがかえって誠実だと思っています。 例えば、ブログひとつとってみてもプロフィールなどに名前が書かれていない人のブログは騙されてるかもということを考えつつみたほうがいいと思います。「責任を持たないよ」という人かもしれないのですから。 名前を出して、有名新聞社関係の アサヒカメラという雑誌に連載している「シーナの写真日記」というのがあります。 写真日記というタイトルから、読者は写真はウソはないだろう。日記というのだから感じたこと、考えたことをその写真に即して書いているのだろうと思いませんか。 でも、全くのフィクションだったのを発見して腹がたってしまいました。むつ市脇野沢鯛島に灯台が有り、1984年に灯台の塗りが変わり、柵が取り払われたのに、2011年8月号に、ライカM6(発売1984年から)をつかい、2001年以降に売り出されたプロビア400をつかい、撮った写真だと載せてあったのが1984年以前の灯台の写真だったのです。 書いていることはさも、さびれた漁師町を演出した、すべてフィクションであきれかえりました。脇野沢のひとは誰もその本を見ていないのかなにも文句は出ていません。観光にその鯛島をピーアールしているのにね。 だから、名前を出しているからといって、有名出版社から出ている本だからと云っても信じることは慎重にといえるでしょう。 地方公共団体が認定したもので、つまり公認したもので偽書であったということが後で分かりました。 五所川原市(むかし)市浦村の公認の古文書と認めた「つがる外三郡誌・(東日流外三郡誌)」はまっかなにせものだったのです。だから、こういうものも慎重に、国の云っていることは原発神話をみれば、「神話」が真実とは誰もおもわないはずでしょう。 では、審査する人たちレフリーについて市浦村のレフリーはいたのでしょうかね。 しっかりとレフリーのいる論文誌などではどうか、 国際気候変動パネル(IPCC)はデータを捏造して発表それを信じた人々やいろんな国の政治家がいるということもあるし、 レフリーが思想的に相容れない論文は却下されるということもある(知的創造の技術 赤祖父俊一)ようで、 「神の手」といわれたにせ考古学者もいたりして、 この世の中は信じて良いものも悪いものも何処にあるのかさえ分からないのでしょう。 だから私は「自然はウソをつかない」ということばをいつも考えているのです。 話は戻って、④を検証しなければと思うのです。 なかなか言いづらいのですが具体的に言ってしまえば、 >秋田自然史研究会の会員の人たちの記録も追加されて分布図が作られたようてある >根拠となった資料---の番号は川口氏の著になっていますが、 2000年の地図中に採集者か資料提供者か分からないのですが 名前 があります この中のある人たちは同会誌の植物の報告の中に名前のある人たちです。 この人たちが何をもってヒダノリマキマイマイと同定したかを私は疑問を持っているのです。 どういう個体をヒダリマキマイマイと同定したのだろうかという疑問です。 幼貝ではなかったのではないですかという疑問です。 本当にヒダリマキマイマイですかという疑問です。 標本を川口氏に渡したのであるのか分かりません。 データ入力にミスは絶対にないのだろうかという疑問です。 これらが明らかになって、次の段階に進むことができるのですが、 そうでなくても考える余地はあるのでしょう。大変ですがね。 ③は私の経験と論理を話さなければならないので少し長くなります。 補記 レフリーが思想的に相容れない論文は却下されるということもある(知的創造の技術 赤祖父俊一) というところは二箇所あるのですが、 その一箇所をここに写して書いておきます。 『「真理」にあわない観測は、論文に発表することさえできないこともある。というのも、論文は時の専門家(パラダイム信奉者)によって審査されることが多く、「奇説」として専門雑誌に掲載を拒否される可能性が高いからである。』知的創造の技術 赤祖父俊一 日経新聞社 p89-90 補記 2行目「の1遺伝子座の突然変異」を消します。
by snowmelt
| 2013-12-07 22:46
| 陸産淡水産貝類
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Comments(2)
私も同感です。2000年7月20日に発行された『秋田県の陸産貝類』は
総勢27名という多くの方々の採集品をまとめたものですので、その同定における一貫性をもたせる事はかなり困難です。これはあくまで推測ですが、おそらく全ての標本を川口洋治さんが再同定することはできていなかったのではないでしょうか。 そこで、可能性としては、ヒダリマキマイマイとムツヒダリマキマイマイとの分類が明確にできていないのではないかと考えました。いかがですか。(具体的には、秋田県北部のムツヒダリマキマイマイをヒダリマキマイマイと同定したためにこのような分布図になってしまった?)
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矢野先生コメントありがとうございます。私はムツヒダリマキの幼貝をヒダリマキと同定したと考えています。
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