2013年 10月 20日
宇曽利は us-or,ウそル(ウしよル)・湾である。入江である。 「宇曽利湖の北部で硫黄を採掘するため、湖水の流出口三途の川を四五尺切り下げた」(下北半嶋史・笹澤魯羊)とある。 それ以前の水位は高くあり、従って、大尽山頂からみれば白い砂浜の極楽浜近辺はもっと奥へと湖水が入り込んでいたはずである。まさしくそこが宇曽利・us-or ・入江だと考えられる。 今でこそus-or,ウそルは湾・湾の内湾・入江と訳せるが。 私はこの言葉の由来はupsor にあるのではないかと考えている。 一番身近なのは「人体」であろう。尻はosorである。頭はpa,pakeなどいろいろある。膣内はupsor である。 人体名称になぞらえて、地形・地名もあらわすのがアイヌ語のひとつの特徴だと考える。 upsor はまさに、入江ではないかと考えているのである。 北西岸の水は、考えるよりもっと北へと入り込んでいたのではないかと想像している。 us-or の近くであるので字宇曽利山という単なる字名をつくり、寺を建てたので 大字田名部字宇曽利山何のなにという地番ができたにすぎない。 このus-or・入江の近くにある山には地蔵山、鶏頭山という名の山はあるが「宇曽利山」という山名は付けられても居ない。 ここら一帯の国有林は 恐山国有林とも 宇曽利山国有林とも云われることはありもせずに、 「大尽山国有林」と呼ぶことからも、恐山という山も、宇曽利山という山もないということが示されている。 つづく (10月13日 東北アイヌ語地名研究会・下北研修会での発表内容 をまとめています)
by snowmelt
| 2013-10-20 11:09
| アイヌ語地名
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