北のフィールドノート

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2014年 04月 11日

フキノトウⅢ (雄と雌)

フキノトウは雌雄異株である。

『雄頭花はすべて不稔の両性花かすこし雌花がまじることがある。』花粉を出す方が雄花でアブが良く集まっている。雄株だ。

雌花は花粉を出さない花だ。雌株だ。

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以前の記事「フキノトウⅠ」につぎのことをあげておいた。

[アイヌ語辞典を見れば、

「北海道の北部から樺太にかけてフキノトォに雌雄を区別する。
ただし、植物学上の事実とは反対に雄性頭花を雌に、雌性頭花を雄にしているのは注目される。」

美幌(ビホロ)の一婦人によれば、マツネマカオ(雌のフキノトォ)は大きく、ピンネマカオ(雄のフキノトォ)は小さい。そして雄は成熟するのも、花が咲いて散るのも早く、堅くて食えぬのでもっぱら雌ばかり取って食うそうである---と書いてある。

ということは、この食べ方は、結構大きくなったフキノトウを食べていたのではないか。
バッケは小さいうちに食うものという先入観があったようだ。
「千歳では、フキ(葉柄)が男性(ピンネプ)でフキノトォ(花茎)が女性(マツネプ)だと考えられていた」と書いてある。]

植物学上の雄株の写真をもうすこしあげよう
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であり花粉で黄色い(雄花の拡大です。)
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植物学上の雌株をもうすこしあげよう。
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「雌花の花柱は糸状で先は短く二裂」とあり、色は白い。
(雌花の花柱の二裂の拡大です)
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これら雄雌を、アイヌはどうして逆にしてしまうのだろうか。

次の写真をみたらば、どうだろう。(左が植物学上の雄株で右が雌株で、近くには雄性花ばかり10株ほど)
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右を拡大してみます。

白ヒゲの細身の男性とみれば、雌花のほうが[pinne(男である)makao(フキノトオ)]になりそうだ。

しかし、こんなにちいさなフキノトウで、男と女に区別したのではないのだろう。

雄花をもつ植物学上の雄株は花粉を虫たちに運んでもらえればもう用はない。枯れておしまいね。

雌花をもつ植物学上の雌株は受粉したらそれを種子にして、タンポポのような綿毛パラシュートで風に飛ばされ子孫をひろげる。

綿毛花までつけるりっぱな姿を、アイヌはみて、男社会的に、あれは男マカヨで、先にかれてしまうのは女マカヨだと区別したというのが想像できる。

上にかいたように「北海道の北部から樺太にかけてフキノトォに雌雄を区別する。
ただし、植物学上の事実とは反対に雄性頭花を雌に、雌性頭花を雄にしているのは注目される。」とはあるが、美幌は北海道の北部ではないので植物学上もピンネもマツネも一致している。

フキノトウと和人が云うときは、雪から出てきた小さな薄緑の丸っこいものをイメージするだろう。

その頃はパッカイ、ばっけで「子を背負うもの」(前出フキノトウⅡ)の成長段階で、

もっと伸びて花をつけ、さらに伸びて雄株は枯れて、雌株は成長する、こういう段階のフキノトウはマカヨで

それにはピンネマカヨとマツネマカヨがあるということで、成長段階によって呼び方がある、出世魚ならぬ出世草ともいえるのではないかと結論する。

4月25日追記
植物学上の雄花と雌花のマカヨがありました。
雄花は小さいが雌花は伸びている状態でした。

まずは雄花のマカヨ。こっちの方が小さいので女(マツネ)マツヨにしたのだろう。
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次にすぐ傍にある伸びた雌花のマカヨ。
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こっちの方が大きいので、北の方では男(ピンネ)マツヨにしたのだろう。

でも、美幌では植物学上も呼び名も一致しているということだ。

追記
ふきのとうのタンポポ綿毛的な種子をのせておこう。
5月下旬にはこうなっている。
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by snowmelt | 2014-04-11 15:45 | フキノトウ | Comments(0)


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